ROAD WEAR concept

“Life On The Road”
名もない街角や道から

“Road Wear Concept”は、実はとてもシンプルなものだ。何気ない日常にさり気なく存在していて、それでいて内包している機能は風雨にも激しい衝撃にも耐えられる。そんなウエアを作るために考えられたコンセプトだ。

 カリカリの陽射し。 藍よりも深く、どこまでも透明な色の空。 眩しくて、グレーより白に近いアスファルト。 少し陽射しが出てきて逆光だと、銀色に見える天気雨。 ほんのたまにだけど、素晴らしい夕陽が落ちる道。 いつもの明るい街角。 夜明け前の神秘的な色をした道。 星降る山道。 サンセットでピンクからパープルに染まる海岸道路。 虹がかかる道(奇跡だ)。
 そんな中で、何ら存在が変わらないモノもある。道の上にいる誰かが着ているウエアもそのひとつ。ごく自然なデザインで、でも、しっかりパフォーマンスが内包されている。 モーターサイクルに乗るときには、姿勢に合った運動性とか、安全性とか、耐久性をしっかり確保したライディングウエアとしての機能を果たすのが最低条件だ。それでいて雰囲気とかデザインはアウトドアウエアそのもので、街角でも通学や通勤の電車でも、もちろんキャンプサイトで着ていてもごく自然だ。一般的にはアウトドアウエアに分類されてもおかしくないし、中にはアウトドアウエアの中でもカジュアルな装いのものもある。
 肝心なのは、特別だとか、専用だとか、何かに特化したようなところが表面に出ないことだ。HYOD製品ならST-Xシリーズのようにパフォーマンス最優先のデザインもあるが、ロードウエアコンセプトに基づいたウエアは、そうではない。デザインはさり気なくナチュラルで、アウトドアウエアのようだ。
 モーターサイクルライディングは究極のアウトドアスポーツだ。風圧だけなら(雨もだ)台風以上になるし、万一の衝撃はどのスポーツよりも大きく最上級に強烈だ。
 なぜ、路上なのか。道は人間が作ったもので、そこにモーターサイクルに乗っていたり、歩いたりしている人がいる。たとえ山の中でも無人の島でも、人が行けば“未踏”ではなくなりルートが開拓されて、そこはやがて道になる可能性がある。人がいて足跡が残れば道になるということだ。
 人生を楽しみ、生活し、日々を過ごす場所が道だ。そしてそこでモーターサイクルに乗り、そのことを幸せに思い、人生の一部として過ごす。そこで私たちHYODのロードウエアを着てくれたなら幸いだ。そう思う。