HOME - ROAD WEAR concept - レザーは天からの授かりもの。
A Gift from
Mother Nature
レザーは天からの授かりもの。
ところでHYODのラインナップの多くはレザーアイテムだ。モーターサイクルライディング用ウエア/グローブ/ブーツに使われる天然由来のレザーは、牛(カウハイドなど)、カンガルー、羊(シープ)、鹿(ディア)、馬などで、その中でもHYODで最も多く使い、しかも種類が豊富なのが牛革だ。
加工する前の原皮(毛が付いたままの皮)は、食肉用の牛からか、乳牛からのモノで、いずれも皮を採取するために牛は殺していない。言い換えれば食物連鎖の末に残った残骸が原皮で、それをありがたく使わせていただいているだけなのだ。原皮はサスティナブルで、せっかく天から授かったモノを最後まで使わなければ申し訳ない。そして毛付きの皮を、様々な製品に利用できるように加工(クロム鞣しやタンニン鞣しなど)して出来上がったのが、革=レザーというわけだ。牛に限らず1973年に採択されたワシントン条約(絶滅危惧種を保護する目的で、動物・その皮・毛皮を使った製品の取り引きを禁止。ワニ、ニシキヘビの皮を使ったハンドバック・ベルトやゾウの象牙製品なども含まれる)があるので、皮を得るためだけに動物が殺されることは少なくなったが。また、クロム鞣し加工は、地球のダメージが大きい印象だけれども、大量に使用する水の浄化や、使うクロムの環境負荷の低減(六価クロムから安全性の高い三価クロムへの移行が進む)など、レザーはよりサスティナブルなマテリアルになってきているのだ。
皮と革の歴史は本当に長い。人類が登場したとされる600万年前から700万年前、人類は皮を利用していた。そして200万年前頃、旧石器時代に皮から毛を抜く技術を発見し、皮から革が誕生。これが鞣し加工の原点で、この辺から人類にとって皮や革は生活を豊かに快適にするマテリアルとなった(旧石器時代の物で、毛抜きに使った道具が発見されている)。
というわけで、近年(20~21世紀の話)、鞣した牛革は擦れや引き裂き強度に非常に優れ、しなやかさ・張りがあり、着心地も良く、環境負荷が小さいものになっていった。人が化学的に石油などから合成したモノではなく、もともと自然界に存在する生物由来のピュアなマテリアルなのだ。牛肉や乳製品の消費は日本、北米、オーストラリア、ヨーロッパで多くて、つまり、それだけ牛がいて、原皮も豊富であることを示している。その副産物=牛革=レザーもまずまずのコストで生産ができ、けっして安いものではないけれど、一般的なプロダクツとして売ることができる価格には収まるのだ。このことは、高級装飾品ではなく、「究極のアウトドアスポーツウエア」としてHYODが生産するプロダクツにとって、とても重要なことなのだ。
